~ 新しい美食体験への扉を開いた日本ワイン ~
私は長年、ワインに対して「敷居が高い」という固定観念を持っていました。特に日本ワインについては、申し訳ないことに「日本で作られたワイン…?」と、どこか懐疑的な印象を抱いていました。しかし、遅桜のソムリエである大山さんとの出会いが、その先入観を完全に覆してくれました。
最初の驚きは、和食との見事な調和でした。お寿司と合わせた甲州の白ワインの素晴らしさは、今でも鮮明に記憶に残っています。繊細な魚の旨味を優しく引き立て、柑橘系の爽やかな香りが口中に広がる。その絶妙なバランスに、思わず目を見開きました。キリッと冷えたスッキリした喉越しがより魚の風味を引き立ててくれました。
続いて試した焼き鳥と「マスカット・ベーリーA」のペアリングも、新鮮な発見の連続でした。これまでの赤ワインのイメージを覆す、優しい渋みとベリーの様な華やかな香り。甘辛いタレの風味と見事に調和し、一口のワインが焼き鳥の脂を優しく包み込み、次の串をまた新鮮な気持ちで楽しめる、そんな素晴らしい相性に感動しました。
日本ワインの特筆すべき点は、その親しみやすさです。従来の輸入ワインでは感じられなかった、優しい口当たりと日本人の味覚に寄り添う繊細さ。まるで初夏に聞こえる風鈴の音のような、清らかでゆるりと心に染みゆく味わいでした。
さらに、大山さんが語ってくれたワインに込められたストーリーの深さにも心を打たれました。各地の造り手が、その土地の気候風土と真摯に向き合い、情熱を注いで造り上げる。そんな背景を知ることで、一杯のワインがより一層魅力的な存在となりました。今では、日本各地の個性豊かなワインとの出会いが私の人生の楽しみになっています。
(40代 イケメン Y.K様)